米国が関係を悪化させてしまったトルコは・・・

桜井ジャーナル


【転載開始】


■米国が関係を悪化させてしまったトルコは

  米国の戦略にとって重要な国で、クルドとの

  関係が微妙に


 シリア北西部のアフリンでトルコ軍からの

攻撃を受けているクルド勢力はシリア政府軍に

救いを求め、受け入れられたと伝えられている。

当初からシリア政府はクルドをシリア人として

扱っていたので不自然な流れではないが、

クルド勢力はアメリカ軍と手を組み、政府軍と

戦ってきた。

アメリカにとって戦略的に重要な位置にあり、

NATOの一員であるトルコにアメリカが強く

出られないことからクルドはシリア政府へ

接近したようだ。


 トルコ軍がシリア北西部のアフリンへの空爆を

始めたのは1月20日のこと。地上ではトルコ系の

武装勢力が軍事侵攻してクルド系部隊と戦闘を

始めている。

そのひとつの切っ掛けはアメリカの動き。

アメリカはシリア北部、トルコとの国境近くに

3万人規模のシリア国境軍を編成するとした

のだが、その主体はSDF(シリア民主軍)/

YPG(クルド人民防衛隊)、つまりトルコ政府が

テロリストだとしている勢力だ。

そのクルド勢力に対し、アメリカがMANPADS

(携帯型防空システム)を提供していると

イスラエルでは伝えられている。


 攻撃が始まる2週間前、1月6日には地中海に

面した場所にあるロシア軍が使用している

フメイミム空軍基地とタルトゥースにある海軍施設

が13機の無人機(ドローン)で攻撃された。

そのうち7機はロシア軍の短距離防空システムの

パーンツィリ-S1で撃墜され、残りの6機は電子戦

兵器で無力化されている。


 13機のドローンは100キロメートルほど離れた

場所から飛び立ち、GPSと気圧計を利用して事前

にプログラムされた攻撃目標までのコースを

自力で飛行、しかもジャミングされないような

仕組みになっていた。

攻撃の際、目標になったフメイミム空軍基地と

タルトゥースの海軍施設の中間地点をアメリカの

哨戒機P-8A ポセイドンが飛行していたこともあり、

この攻撃はアメリカ軍、あるいはCIAによるもの

だと見られている。


 シリア北西部のイドリブで2月3日にロシア軍機

Su-25が撃墜された。

この攻撃機を撃ち落としたのはMADNADSだと

見られ、アメリカ軍がクルドへ供給したものが

イドリブの武装勢力の手に渡った可能性が高い。

アメリカの軍、あるいは情報機関が黒幕であるとも

見られている。

なお、脱出したパイロットは地上での戦闘を経て

死亡、攻撃に関わったと見られるアル・カイダ系の

ジャブハト・アル・シャム(ジャブハト・アル・ヌスラ)の

戦闘員約30名はロシア軍が巡航ミサイルで殲滅

されたという。


 2月7日にはアメリカ中央軍が主導する部隊が

デリゾール近くの油田地帯でシリア政府側の

戦闘集団を空爆して多くの死傷者が出たと

伝えられている。

アメリカ側はロシア人を含む100名以上を殺した

と主張、その犠牲者数は600名まで上昇したが、

実態は死者数十名、そのうちロシア国籍の傭兵

が5名程度のようだ。


 デリゾールの東に広がる油田地帯へシリア政府側

が近づくとアメリカ軍が登場してくる。

2017年9月17日にもシリア政府軍をアメリカ主導

の連合軍がF-16戦闘機2機とA-10対地攻撃機2機で

攻撃、80名以上の政府軍兵士を殺した。

その直後、28日には2つの橋を、30日にも別の橋

2つをそれぞれ爆撃して破壊してシリア政府側の

進撃を止めようともしている。

17日のケースでは、空爆の7分後にダーイッシュの

部隊が地上でシリア政府軍に対する攻撃を開始

していることから、両者は連携していると見られて

いる。

9月24日にはロシア軍事顧問団を率いる

バレリー・アサポフ中将とふたりの大佐が

ダーイッシュの砲撃で死亡しているが、

中将らがいる正確な場所がアメリカ側から

伝えられていたとも言われている。

それに対し、10月31日には地中海にいる

ロシア軍の潜水艦から発射されたミサイルが

デリゾールにあったダーイッシュの拠点を攻撃、

破壊したという。


 その間、2017年9月20日にはイドリブの州都に

入ってパトロールしていたロシア軍憲兵29名の

部隊をアル・カイダ系のアル・ヌスラが戦車など

も使って攻撃、包囲するという出来事があった。

その作戦はアメリカの情報機関/特殊部隊が

指揮していたと言われている。


 戦闘は数時間続き、その間にロシア軍の

特殊部隊スペツナズが救援に駆けつけ、

Su-25も空爆、反政府軍の部隊は全滅、

その戦闘員約850名が死亡したという。

その際にアメリカの特殊部隊を壊滅させ、

死亡した隊員をロシアの特殊部隊員が

火葬にしたとも伝えられている。


 手先のダーイッシュやアル・カイダ系武装集団

の敗北が見通されるとアメリカ軍は自らがシリア

へ侵入、基地を建設してきた。

ジム・マティス国防長官はダーイシュを口実に

してシリア占領を続ける意思を示している。

トルコ政府によるとアメリカ軍が建設した

基地の数は13だ。


 また、新たな武装勢力「北部シリア軍」を編成、

戦闘員をそこで軍事訓練し、出撃基地としても

使われているとロシアやイランは主張している。

その武装勢力にはSDF(シリア民主軍)や

YPG(クルド人民防衛隊)だけでなく、

三国同盟系武装勢力に所属していた戦闘員も

含まれているという。


 アメリカ軍はクルドを利用してシリア領内に

居座るつもりだが、そのクルドがシリア政府と

手を組むと独立を放棄、アメリカ軍にとって

都合の悪い状況になりかねない。

イラクでもシリアの影響下にあると見られて

いたクルド勢力の内部で反主流派が力を持ち、

イラク政府と連携してクルドの独立国建設を

阻止している。


 また、トルコの現政権とアメリカ政府との関係

が元通りになる可能性は小さい。

クーデター未遂の傷が簡単に癒えるとは思えず、

ギュレン運動の問題もある。


【転載終了】

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​ イランやロシアはシリアと同盟国なので、

支援は当然ですが、アメリカはどう見ても

内政干渉です。

(アメリカの言いなりにならない、

イラクとリビアが政権転覆させられています)


 アメリカは、軍事顧問として、

シリアに基地を建設していますが、

日本国民は、アメリカによるの北朝鮮危機

というフェイクで中東に目がいっててません。


 自衛隊を駆け付け警護(集団的自衛権)と

称し、シリアに派遣した場合、友好国である

イランやロシアを敵に回すことになります。


 そうなると、ロシアやもしかしたら、

中国からの領海侵犯の回数が激増し、

空自や海自が疲弊してしまうことにも

なりかねませんね。


 このようなこともあり、北方領土は帰って

来ない可能性が高いのです。

 安倍首相が訪ロでも簡単にあしらわれる

のは、そのような事情からでしょう。


 どの国も、アメリカ言いなり政権など

信用しないのでしょうね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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