「裁量労働に8割が満足」のウソ・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■安倍“錯乱”首相が繰り返す「裁量労働に8割が満足」のウソ
2018年3月2日
「自由な働き方をしたい方がいるのは
事実で、約8割が満足している」――。
裁量労働制の方が労働時間が短いこと
を示す唯一のデータの捏造が発覚し、
「長時間労働の温床」との批判に反論
できなくなった安倍首相。
最近、バカの一つ覚えのように持ち出して
いるのが、今の裁量労働制適用者の満足
度調査だ。
満足しているからいいじゃないかという論法
は悪質な議論のすり替え。
対象拡大の根拠にはならない上、アンケート
自体に満足度が高くなるカラクリが潜んでいた。
「3分の2の方は満足をしておられるわけです」
22日の衆院予算委で、安倍首相はそう
口にすると、26日の集中審議では3回、
28日も「満足、やや満足も含めれば8割弱
もいる」など、2回もこの調査結果を援用した。
壊れたテープレコーダーのように、
このフレーズを連呼して、ピンチを切り抜け
ようという魂胆だろうが、ごまかされては
いけない。
21日の衆院公聴会で立憲民主推薦の
公述人として「拡大撤回」の意見を陳述
した法政大キャリアデザイン学部の
上西充子教授が言う。
「満足度の調査結果はあくまで今、適用
されている人だけの話です。これから新た
に適用される人たちの満足度を保証する
ものではありません。また、現在適用され
ていない労働者の側から裁量労働制を
導入してほしいとか、期待しているという
声はまったく聞きません。安倍首相は国会
で、『満足していることを認めないのであれ
ば議論ができない』と答弁していましたが、
論点をずらして混乱させているのは安倍
首相の方です」
しかも、安倍首相が根拠にしている調査
結果は真に受けてはならない代物だ。
出典は、2013年に独立行政法人
「労働政策研究・研修機構」が、裁量労働制
の適用者を対象にしたアンケート調査。
専門業務型で31.6%が「満足」、36.6%が
「やや満足」と回答し、企画業務型で、36.4%
が「満足」、41.5%が「やや満足」と答えて
いる。
それぞれ7割弱と8割弱が満足しているように
見えるが――。
「ただし、アンケートの回収率は18.5%に
過ぎません。そもそも長時間労働がはびこって
いる企業は、ひどい実態を回答したがらない。
あまり問題のない事業所だけが返答してきて
いるはずです。また、どの労働者に聞くかは、
事業主任せ。そうなると、裁量労働制下での
働き方に満足していそうな人を選ぶ余地が
生じます。そういう満足度が高めに出るアン
ケートでも、適用者が『労働時間が長くなる』
『業務量が過大になる』と裁量労働制の問題
点を指摘していることに注目すべきです」
(上西充子氏)
つまり、ごくわずかの「超優良会社の超優等生」
を抜き出して「8割が満足」と言っている調査に
過ぎないのだ。
安倍首相は28日、「(裁量労働制を)きっちり
実態把握しない限り前に進めない」「実態の
把握には相応の時間がかかる」と意味深答弁
で法案提出に遅れが出る可能性をにおわせ
たが、最後まで「再調査する」とは言わなかった。
法案から裁量制拡大に関する部分を切り離し
ても、いずれ「相応の時間」をかけて、都合の
いい“実態”を捏造するに決まっている。
【転載終了】
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さて、安倍支持の若い層はどう判断
するか?
選挙結果も投票したところの政策は
支持者の自己責任でしょうかね?
国会を通過した法案を廃案にするのは
大変な事です。
現役時代に酷使され、いざ引退したら
年金をカットされ、生活苦に喘ぐなんて
ことにならなければいいのですが。
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