実質賃金マイナスは半永久的に続くのか・・・
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【転載開始】
■実質賃金マイナスは半永久的に続くのか・・・
11カ月連続減は序の口、そして「卵不足」も?
公開日:2023/04/09
大企業の賃金は大幅アップしたが・・・
(C)日刊ゲンダイ
厚労省が7日発表した2月の毎月勤労統計
(速報)で、物価の影響を考慮した
「実質賃金」は、前年同月比2.6%減。
11カ月連続のマイナスで、1年近くも物価高
に賃金上昇が追いつかない状況が続く。
インフレは鈍化傾向が見られ、大企業の
賃上げも好調。
そろそろ実質賃金がプラスに転じてもよさ
そうだが、それを拒む現実はいくつもある。
■原油高
鈍化しつつあるインフレを再燃させそう
なのが原油市場の動向だ。
先物価格は3月の1バレル=60ドル台から
足元は80ドル台で推移。
一部の産油国の減産表明が価格を引き上げ
た。
「バイデン米政権は中東への影響力を弱め
ている。サウジアラビアなど産油国は米国に
忖度せず、今後も追加減産に踏み切る恐れが
あります」(市場関係者)
市場では「年内1バレル=100ドル」との
見方が浮上。
スイスのUBSは6月早々に100ドル、年末に
105ドルに達するとみている。
「原油価格が100ドルを超えれば、エネル
ギー価格の上昇のほか、企業は原油高を理由
にさまざまな製品やサービスの値上げに動く
でしょう。政府の支援策も財源に限界があり、
物価高は長期化する可能性が高い」
(経済ジャーナリスト・井上学氏)
■深刻な卵不足
今も品薄(C)日刊ゲンダイ
食品の値上げも続いているが、とりわけ
深刻なのは鳥インフルエンザの影響を受け
る卵だ。
JA全農たまごによると、足元の鶏卵1キロ
(東京Mサイズ)の卸売価格は350円と
過去最高値を付けている。
22~23年シーズンの鳥インフルの
殺処分数は1740万羽と過去最多だ。
7日は北海道で陽性が確認されるなど、
今なお感染拡大は続く。
収束の見通しを農水省に聞くと
「予断を持って申し上げられない。これま
での最も遅い発生は、昨年の5月中旬でし
た。来季の見通しは何とも言えない。流行
するしないのメカニズムが分かっていない
からです」(動物衛生課)と答えた。
養鶏場が正常化されないまま、次の流行
が来れば、卵不足はいっこうに解消されな
い恐れがある。
■名目賃金
4月以降の名目賃金はどうか。大企業は
物価に見合う賃上げができたとしても、
問題は雇用労働者の7割を占める中小企業
だ。
日本商工会議所が中小企業約6000社を
対象にした調査(2月実施)によると
「賃上げを実施予定」と回答したのは
約6割。
つまり、約4割は賃上げナシ。
賃上げ幅も、実施すると答えた企業の4割
は「2%未満」と、物価上昇の幅に追い
ついていない。
「賃上げが低調とみられる中小企業を
含めれば、全体の名目賃金の上昇率が
物価上昇率を上回るとは考えにくい。
実質賃金のプラス化は見通せません」
(井上学氏)
実質賃金マイナスと卵不足は半永久的に
続くのか。
【転載終了】
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特に年金生活者がお金を使わなくなる
と経済は厳しいですね。
老後不安や中小企業労働者の生活不安
を解消しない限り日本経済は浮上する
可能性は低そうです。
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