経済理解できない“アベクロ” 誤ったデフレ脱却策の危険性
日本経済一歩先の真相
【転載開始】
■経済理解できない“アベクロ” 誤ったデフレ脱却策の危険性
2018年8月3日
やはり黒田バズーカは空砲だった。
日銀が先日の金融政策決定会合で一定の
金利上昇を容認した。
異次元レベルの超低金利政策によるデフレ
脱却を掲げ、黒田東彦総裁が就任したのは
2013年4月。
当初は「2年で2%の物価上昇率を達成する」
と豪語したが、金利をゼロから、さらに異常な
マイナスへと引き下げても、この5年余り一度
も達成できていない。
消費者物価指数の伸びは0%と1%の間を
延々と行ったり来たり。6月も前年比0.8%増
にとどまり、金利政策に従って物価が動く気配
は全く見えない。
さすがに黒田日銀も今年度の物価上昇率
見通しを前回4月の1.3%から1.1%に、
19年度は1.8%から1.5%に、20年度は
1.8%から1.6%に下方修正せざるを得な
かった。
異次元緩和の開始から実に5年を経ても、
黒田日銀は2%の物価目標に届かないことを
自ら認め、金利上昇にも踏み込んだわけだ。
これは異次元緩和の敗北宣言に等しい。
以前から繰り返しているが、そもそも金利政策
で物価を動かせると信じていること自体、
大間違いなのである。
物価は需要と供給の関係で決まるのが、
経済学のイロハのイだ。
しかも、現在の日本は少子高齢化が急激に
進んでいる。
高齢者に爆発的な消費を期待するのは難しい。
その上、経済のグローバル化も進み、
低賃金労働に支えられた格安の海外製品が
ドンドン入ってくる。
そして国際競争力の名の下、数少ない日本の
若年層の賃金は低く抑えられ、
消費が一向に上向かないという悪循環だ。
しかも、それだけではない。
この異次元低金利で、市中の金融機関は
七転八倒の苦しみを強いられている。
こうした構造問題を把握した上で、
いかに需給を盛り上げていけるか。
それを考えてデフレ脱却を目指すべきだが、
今の日銀にはそうした観点が欠けている。
低金利政策一本やりの黒田総裁は経済を
根本から理解していないのではないか。
もとをただせば、黒田総裁就任も安倍首相の
“忖度人事”だ。
3本の矢の1つ、「大胆な金融政策」を実現
するため、総裁の首をすげ替えた。
自分を支えてくれる人物のみを重用するのが、
安倍首相の悪い癖である。
その結果、日銀は金利上昇を抑えるため、
国債を“爆買い”。
この5年間で日銀の国債保有残高は約125兆円
から約460兆円まで膨張。
当然、政権の財政規律は緩み、国の借金は増え
続けるいっぽうだ。
米国は比較的順調に緩和から抜け出したが、
日本はアベクロコンビが誤ったデフレ脱出策に
固執する限り、超低金利の呪縛から解き放たれ
ない。
アホの黒田総裁を重用する安倍首相も間抜けだ。
すでに黒田総裁は再任され、任期は2023年まで
延びた。
安倍首相まで自民党総裁選で3選を果たせば、
この国の将来は危険である。 (木曜掲載)
【転載終了】
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「アベノミクス」反対派の予測通りに
なったので、着地点を模索していたが、
やりようがなかったというところでしょう。
競争力が落ちてきている中、若年層の
低賃金が益々競争力低下に繋がって
いるというような感じでしょうか?
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