プーチンの罠にはまり・・・

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


■プーチンの罠にはまり…

 北方領土を売った“外交の安倍”の嘘

  2018年9月14日


 安倍首相が繰り返してきた

「われわれの世代で解決する」というのは、

こういう意味だったのか。

ロシア極東のウラジオストクで開かれた

東方経済フォーラムの全体会合で12日、

プーチン大統領が

「ここで思いついたんだが、年末までに

無条件で平和条約を締結しよう」

「冗談で言ったのではない」と言い出し、

大騒ぎになっている。

つまり、安倍首相が意気込んできた

北方領土返還は棚上げになるからだ。


■6月のG20大坂サミットめぐり足元を見られ…


 プーチンの発言が飛び出したのは、

全体会合で各国首脳が演説を終えた直後。

安倍は演説で北方領土問題の解決を訴え、

4島を物流拠点として「日ロ協力の象徴」に

転化しようと提案。

「今やらないで、いつやるのか。われわれが

やらないで、ほかの誰がやるのか」と畳み掛け

ていた。

それを受ける形で司会者から質問に応じた

プーチンは、こう言い放った。


 「シンゾウはアプローチを変えようと言った。

そこで今、思いついた。一切の前提条件を抜き

にして、年末までに平和条約を結ぼう。平和

条約に基づき、すべての係争中の問題を話し

合おう」


 プーチンの発言は4島返還交渉を進めてきた

つもりの日本からすれば、ちゃぶ台返しもいい

ところ。

ところが、壇上でプーチンと横並びに座った安倍は

「うん、うん、うん」とばかりに何度も首を縦に振り、

深くうなずいていた。

一体どういうことなのか。


 筑波大教授の中村逸郎氏(ロシア政治)はこう言う。


 「そもそも、プーチン大統領には北方領土を返還

する考えはありません。北方領土を含む極東の

軍事強化を進め、ソ連崩壊後、最大規模の軍事

演習を極東で実施していることからも明らかです。

17日までの演習には中国軍とモンゴル軍が初参加

して、周辺国との連携も強めている。安倍首相と

首脳会談を重ねているのは、ポーズに過ぎない。

領土交渉に応じているフリをすれば、共同経済協力

の名の下、日本から資金や技術が転がり込んでくる

からです」


 日本政府は一貫して「4島返還」を求めてきたが、

プーチンは従来の「2島引き渡し」以上の譲歩を

示したことがない。

そこで安倍は第2次政権発足4カ月後の2013年

4月、プーチンとモスクワで首脳会談。

領土交渉再開で合意したが、膠着状態から脱せず、

16年5月にソチで行われた首脳会談で安倍は

プーチンに「新たなアプローチ」を持ちかけた。その

年末にプーチンが来日し、安倍は共同経済活動を

申し出たのがこれまでの経緯だ。


 プーチンの発言を巡り、官邸は大慌て。

菅官房長官は記者会見で

「意図についてコメントすることは控えたい」と

逃げ、

10日の日ロ首脳会談で「無条件」との発言は

なかったと釈明。「北方4島の帰属の問題を

解決して平和条約を締結する基本方針の下、

引き続き粘り強く交渉する」と火消しに躍起だ。


 「日本は来年6月にG20大阪サミットを控えて

います。自民党総裁選で3選すれば、安倍首相

がホストを務める。国際社会に成功をアピール

するには、すべての加盟国首脳の出席は必須

です。中国の習近平国家主席の首根っこをつか

んでいるプーチン大統領は、その足元を見て

“不参加”をにおわせ、領土交渉の棚上げを安倍

首相にのませていたのではないか。日ロ両政府

の説明はこれまでもたびたび食い違いを見せて

います」(中村逸郎氏=前出)


 それなら、安倍のうなずきも納得だが、この

タイミングでプーチンに暴露されたのは大誤算

だったのか。

総裁選も災害対応もほったらかしで向かった

外遊先でコケにされ、これでまた“外交の安倍”

の嘘っぱちがハッキリした。


【転載終了】

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 これだけ国益を損なう政権も過去にない

でしょう。


 外務省抜きにして、お粗末な官邸スタッフ

でやるからこうなってしまうのでしょうね。


 プーチンは国内はもとより、米国や中国

など修羅場的な外交を繰り広げています

から、1枚も二枚も上手です。


 プーチンにしてみれば、安倍首相など子供

を相手にしているようなものなのでしょうね。


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