「イラン原油」輸入停止は侮れず・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■「イラン原油」輸入停止は侮れず…
値上げの“大寒波”襲来か
2018年9月23日
総務省が21日発表した8月の 全国
消費者物価指数(生鮮食品を除く) は、
前年同月比0.9%上昇した。
プラスは20カ月連続。主な要因は原油高
である。
ガソリン16.2%、灯油22.3%、
電気3.1%と上昇。 資源エネルギー
庁発表のレギュラー ガソリンの店頭価格
(18日時点)も 1リットル153.70円
と3年9カ月 ぶりの高値水準で、
150円超えは 17週連続だ。
だが、これは序の口。
今後、さらなる原油高が予想され、 値上げ
ラッシュが襲ってきそうなのだ。
口火は10月からのイラン産原油の 輸入停止
である。
米国のイラン制裁を受けて、 日本の元売り
各社は10月からイラン産 原油の輸入を停止
する見通しだ。
日本の輸入原油のうちイラン産は5% だが、
実はとても人気があるのだ。
「石油情報センター」の担当者が言う。
「イラン産原油は硫黄分が多く、かつ
重質で、決していい品質とは言えません。
松竹梅でいえば、梅ですね。ただ、日本 には、
悪いなりのイラン産原油に適した 装置も多い。
つまり、使い勝手がいいの です。また、数年前
からイランは、安い 価格で輸出するようになって
います。制裁 の動きを受けて、直近は特に安値
攻勢を かけています」
中東産原油は、指標となるドバイと オマーン
の平均価格に、上乗せや割引 などの「調整金」
を加味し、取引価格が 決められる。
イラン産の代表品種「イラニアンヘビー」 の
9月積みの調整金は1バレル0.90ドル の
割引だが、同品種のサウジ産
「アラビアンミディアム」は0.05ドルの割引。
イラン産が0.85ドルも安い。
安くて使い勝手のいいイラン産原油の 輸入
ストップは大きな痛手だ。
「これからは、行楽シーズンのガソリンや
暖房用の灯油など石油製品の需要期です が、
夏以上の高値は覚悟した方がいい。 加えて、
プラスチックや塗料など石化製品 も価格転嫁
を強行してくるでしょう。原油高 が牽引し、
物価全体が一段と押し上げられ ることに
なりそうです」
(経済ジャーナリスト・井上学氏)
「石油化学工業協会」の鍋島勝副会長は 会見
で「(石化製品は)7月に値上げしたが、
(原油高が)常態化すれば再値上げも必要だ」
と言った。
値上げの大寒波で懐が凍りつくかもしれない。
【転載終了】
*************************
産油国は、日本の電力会社が高騰分
を電気料金に上乗せする統括原価方式
を認識していて、他国より2割ほど高く
売りつけてくるそうです。
高い原油は電力会社の経営方式も
手伝っているのです。
我が家も、両親が高齢のため、ストーブ
をつける期間が長く、暖房費の負担増が
きついですね。
0コメント