中国はイランからの石油輸入を続ける一方、米国からの輸入を中止へ!
桜井ジャーナル
【転載開始】
■中国はイランからの石油輸入を続ける一方、
米国からの輸入を中止へ
アメリカは中国の海運ルートに
対する軍事的な圧力を強める一方、
経済戦争を仕掛けている。
中国を屈服させ、アメリカの支配
システムを維持しようとしているの
だが、機能しているようには見えない。
現在、ドナルド・トランプ米大統領
はイランの体制を転覆させるため、
同国の石油輸出を完全に止めよう
としている。
イランの輸出先の上位2カ国は中国と
インドで、トランプ政権の目論見が
成功するかどうかはこの2カ国を屈服
させ、アメリカ政府の命令に従わせる
ことができるかどうかにかかっている。
そうしたこともあり、トランプ政権
は 中国に軍事的な圧力を加えると同時
に経済戦争を仕掛けたが、中国は屈し
ない。
イランからの石油輸入を止める兆候も
見られない。
アメリカではインドがアメリカ政府の
意向に従ってイラン産石油の輸入を
止めるかのように伝えられてきたが、
インドの外務大臣はイランの外務大臣
とニューヨークで9月下旬に会談 した
後、イランから石油を買い続けると
語っている。
さらに、アメリカとの関係が悪化して
いるNATO加盟国のトルコもイラン
から石油を買い続ける意向だ。
それに対し、経済戦争の一環として
中国政府はアメリカからの石油輸入を
完全に止めるとしている。
インドもアメリカからの石油輸入量を
減らすという。
中国の場合はロシアからのエネルギー
資源の輸入を増やすのだろう。
インドはアメリカ政府の反対を押し切り、
ロシアと防空システムS-400を購入
することで合意したとも伝えられている。
BRICSのつながりをアメリカは崩せ
なかったようだ。
このまま中国とアメリカとの関係が
悪化した場合、どこかの時点で中国は
保有するアメリカの財務省証券を売る
のではないかと見られている。
製造業を弱体化させたアメリカはロシア
なしにロケットを打ち上げることもでき
ない状態で、中国で生産された製品なし
には生活を維持する ことも難しい。
2011年2月、アメリカ大統領だった
バラク・オバマはサンフランシスコの
エレクトロ産業の幹部たちと食事をとも
にした際、アップルのスティーブン・
ジョブスに対し、同社のiPhoneを
アメリカで生産しないかともちかけた。
ところが、ジョブスはアメリカへ戻る
ことはないと答えている。
アジアでは生産規模を柔軟に変更でき、
供給ラインが充実、そして労働者の技術
水準が高いという理由からだという。
公的な教育システムが崩壊している
アメリカにおける科学技術の水準は 低下、
中国やインドに太刀打ちでき ないという
話も聞く。
アップル側の推計によると、iPhone
を生産するためには約20万人の 組立工
と約8700人のエンジニアが 必要で、
それだけの陣容をアメリカで集めるため
には9カ月が必要だが、中国なら15日
ですむとも言われた ようだ。
アメリカでは最高レベルの教育は維持
されているものの、生産現場で必要な中間
レベルの技術を持つ人を育成してこなかった
ことが 致命的になっていると指摘されて
いる。
同じ現象は日本でも引き起こされているよう
で、かなり前から日本 でも技術系学生の
レベルが落ちているという嘆きの声が現場
から聞こえてくる。
それがアメリカや日本の現状だ。
こうした状況にあるにもかかわらす、
アメリカは世界の覇者になろうとあがいて
いる。
このまま進むとドル体制が崩壊し、破綻
国家に転落すると考えているのだろう。
トランプ政権だけがアメリカを世界の
支配国にしようとしているわけで はない。
ノーベル平和賞を受賞したバラク・オバマ
大統領は2014年にウクライナ でネオ・
ナチを使ったクーデターを 成功させた。
そのクーデターの中心にいたのが ネオコン。
そのクーデターを見た中国はアメリカを警戒、
ロシアと戦略的な同盟関係 に入った。
ヒラリー・クリントンを担いだのも ネオコン。
彼らはロシアの再属国化を目指し、そのため
に核戦争でロシアを脅す。
その結果、世界は非常に危険な状況 に陥る。
2016年の大統領選挙でクリントンに
勝ったドナルド・トランプは当初、ロシア
との関係修復を謳っていた。
トランプ大統領はネオコンとジハード傭兵との
関係を熟知している マイケル・フリン元DIA
局長を国家安全保障補佐官に据えたが、ネオコン
の意向を受けた議員や有力メディアからの批判
を受けて2017年2月に解任されてしまった。
それ以降、ホワイトハウスはネオコンの影響を
受けている。
ネオコンは政党に関係なく人脈を 持ち、
アメリカの政治経済に大きな 影響力を持つ。
世界的な投機家のジョージ・ソロスも その
一派だ。
ウクライナのクーデターを指揮していた
ビクトリア・ヌランド国務次官補 もネオコン
人脈の中枢グループに 属す。
彼らはKGBの中枢と手を組み、1991年
12月にソ連を消滅させる ことに成功。
1992年2月にはアメリカが 「唯一の超大国」
になったという前提で世界制覇プラン、いわゆる
ウォルフォウィッツ・ドクトリンを国防総省の
DPG草案という形で作成した。
その当時の国防長官はリチャード・ チェイニー、
草案作成の中心は国防次官だったポール・
ウォルフォウィッツ。
そこでウォルフォウィッツ・ドクトリンと
呼ばれるわけだ。
一方、トランプはカジノ業界の大物で
ラスベガス・サンズを所有するシェルドン・
アデルソンがスポンサー。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しい。
ネタニヤフ首相の父親、ベンシオン・ ネタニヤフ
はニューヨークでウラジミール・ ジャボチンスキー
の秘書として働いて いた。
そのジャボチンスキーは1925年に戦闘的
シオニスト団体の 「修正主義シオニスト世界連合」
を結成 した人物で、1931年にはテロ組織と
言われているイルグンを組織している。
ネオコンの思想的な支柱と言われているシカゴ
大学の教授だったレオ・スト ラウスは1899年
にドイツのヘッセン州 で熱心なユダヤ教徒の家庭
に生まれ、 17歳の頃にジャボチンスキーの
シオ ニスト運動へ接近した。
1932年に彼はロックフェラー財団の奨学金で
フランスへ渡り、中世のユダヤ教徒やイスラム哲学
について学んだ後、 プラトンやアリストテレスの
研究を始め ている。
ネタニヤフもネオコンも源流はジャボチン スキー
だと言えるが、現在、ネオコンは 巨大金融資本と
深く結びついている。
【転載終了】
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米中の貿易戦争はどこまで加熱するのか?
最近では、軍事的緊張も発生 しています。
長引くと日本への影響も少なく
ないでしょう。
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