「デマに利用されるメッセージアプリ」・・・
AERA dot.
【転載開始】
■「デマに利用されるメッセージアプリ」
連載「ウェブの見方 紙の味方」
ウェブを使った新しいジャーナリズム
の実践者として知られるジャーナリスト
でメディア・アクティビストの津田大介氏。
ブラジル大統領選挙で無数のフェイク
ニュースやデマがあふれた原因を解説する。
* * *
ブラジル大統領選挙は10月7日の
第1回投票を経て、2人の候補者の間で
28日に決選投票が行われる
(本稿執筆時点で結果は明らかになって
いない)。
優勢が伝えられているのは、ソーシャル
メディアを駆使して支持を拡大するジャイル・
ボルソナロ候補。
主な政策に治安対策の強化や汚職撲滅を
掲げる一方で、差別的発言を繰り返し、
かつての軍事政権を礼賛するなど極右候補
と称されている。
対する元サンパウロ市長のフェルナンド・
アダジ候補は、汚職疑惑で収監された左派の
ルラ元大統領の後継者。
左派政権下での政治腐敗や景気低迷、
治安悪化などが争点化したこともあり、劣勢が
伝えられている。
大統領選を巡っては、選挙戦以前からフェイク
ニュースやデマの氾濫(はんらん)が懸念されて
いた。
それを食い止めるべく、大手新聞社やテレビ局
など24の報道機関が共同で情報収集やファクト
チェック(真偽の検証)を行うプロジェクト
「コンプローヴァ」が 今年6月28日に始動。
さらに、フェイスブックとも提携する
「エージェンシア・ルパ」など、複数のファクト
チェック専門機関も準備を整えていた。
しかし選挙戦に突入すると、国民の間に無数の
フェイクニュースやデマがあふれ かえった。
フェイスブック社が運営するメッセージ交換
アプリ「ワッツアップ」が使われたからだ。
ワッツアップは人口2億1千万人のブラジルで
1億2千万人に利用される国民的連絡 ツール。
それゆえにフェイクニュース拡散の手段として
利用され、多くのユーザーが候補者を支持・非難
する大量のメッセージを受信している。
なかでも左派のアダジ候補を攻撃する内容が多く、
フェイクニュースやデマも 多数含まれていると
いう。
ワッツアップで拡散するフェイクニュース が
厄介なのは、電子メールやLINEなどと同じく、
プライベートなメッセージをやり取りするアプリ
であるため、第三者からはその内容や出所、拡散
の規模の把握が難しいことにある。
ツイッターであれば公開情報なのですぐに 検証
できるが、プライベートなメッセージは、
そもそもどんな情報が流通しているのか知ること
が難しい。
報道機関やファクトチェック機関は怪しい情報の
提供を呼びかけているものの、後手に回らざるを
得ない状況だ。
BBCの報道によれば、ワッツアップで多数の
ユーザーにメッセージを送りつけるソフトウェアが
ひそかに出回り、それが利用された可能性があると
いう。
つまり、自然発生的に口コミでフェイクニュースが
広まっているのではなく、何者かが意図的に広めて
いる恐れがあるということだ。
ボルソナロ候補を支援する複数の企業が、投票日
直前にアダジ候補を攻撃するフェイクニュースを
ワッツアップ上でばらまくため専門業者と契約を
交わしていたとの疑惑も、ブラジル最大手の新聞
「フォーリャ・デ・サンパウロ」のスクープに
よって浮上している。
今回の件で運営するフェイスブックへの批判が
高まることは必至。
今後どのような対策を同社が打ち出すのか注目し
たい。
※週刊朝日 2018年11月9日号
【転載終了】
***************************
日本でいえば、「日本会議」が関わる
安倍政権が右翼政権と言ってもいいと思います。
日本でも自民党のネトサポが情報を流し、
ネトウヨが拡散するということをやっています。
安倍政権の政策批判をすると、ネトウヨ が
すかさず攻撃をしてくるという感じです。
世界で極右政党が勢力を広げています。
ロシア、アメリカ、中国、ブラジルが右翼政権
と言ってもいいでしょう。
フランス、ドイツなどもその方向に向かいつつ
あります。
世界の政治が大きく変わりつつあるような 気が
します。
0コメント