高度成長期からの日産のガバナンス欠如!?

 日本経済一歩先の真相 


 【転載開始】 


■ゴーン逮捕の元凶は高度成長期からの 

 日産のガバナンス欠如 

 公開日:2018/11/3  


 電撃逮捕から10日を経ても、 

メディアはカルロス・ゴーン容疑者 

の話題で持ちきりだ。 

日産を食い物にした悪事は 

ずいぶんと報じられているが、 

今回の事件の根本的な問題は、 

日本を代表する大企業である 

日産のガバナンス体制の欠如だ。  


 先の大戦が終わり、ヨレヨレ状態 

から始まった日本経済を牽引して 

きたのは、自動車メーカーだ。 

1960年代半ばの「いざなぎ景気」 

の頃は、カラーテレビ、クーラーと 

並び自動車(カー)が新・三種の 

神器と喧伝され、3つの頭文字を 

取って「3C」と呼ばれたものだ。  


 同時期に「一家に1台」の 

マイカーブームが到来。 

国内の自動車販売台数は飛躍的 

に伸びていき、日産も「サニー」や 

「ブルーバード」などを市場に投入し、 

大衆の心を掴んでいった。 


 70年代に入ると、「一家に1台」

から 「1人に1台」の時代となり、 

販売台数は右肩上がり。 

80年代から90年代初頭のバブル期 

には、消費者の高級志向が高まり、

 最上級グレードのスポーツカーが 

飛ぶように売れた。 


 日産も造れば儲かるというノンキな 

経営が続き、社内のガバナンスを気に

する必要もなかった時代だったのだろう。 

史上空前の好景気に乗って楽々と 

稼いでいた頃、国内の自動車販売台数は

ピークに達し、間もなくバブル ははじけ

たのだ。  


 日産は80年代以降の宿敵トヨタに 

「追いつけ、追い越せ」の拡大路線が 

アダとなり、バブル崩壊後の販売不振 

に持ちこたえられる体制ではなかった。 

高給取りの従業員がゴロゴロおり、 

組合活動も過激化。 

コスト削減はままならず、ついには 

2兆円強の有利子債務を抱え、 

倒産寸前に陥ったのである。 


 ちょうど、グローバル化が叫ばれ 

出した時代だ。 

日産もグローバル化に乗り遅れるな、 

とばかりに仏ルノー傘下にくだり、 

外国人経営者を受け入れた。 

そしてゴーンが大ナタを振るって、 

村山工場など生産拠点を次々と閉鎖。 

2万1000人もの大リストラを敢行し、 

水ぶくれ状態を抜け出したが、 

社内のガバナンスは旧態依然のまま。 

だから、ゴーンのやりたい放題を許した

のだ。  


 ゴーン・ショックは、本人の金銭面の

モラルの欠如は当然として、

日産の高度成長期を引きずった 

ガバナンス体制こそ元凶なのだ。 

90年代後半にライバルのトヨタが、 

デフレの長期化を見据え、 

大規模なガバナンス体制の見直しを

断行したのとは大違いだ。  


 日産は今後の経営体制について 

ルノーと協議するというが、 

資本の関係からルノーが上に立つ形 

は変えられないのではないか。 

日産は典型的だが、高度成長期の 

ガバナンスの欠如から脱皮できて 

いない大企業は、他にないとも限らない。 


 【転載終了】 

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  日産の販売比率は海外77%、

国内 は23%とほとんどが欧米の

ようですね。 


 国内販売の低迷が今後も続く可能性 

があり、やはりイニシアティブは

ルノー が握るような気がします。 


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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