労働力だけが欲しい国粋主義者の・・・
溝口敦の「斬り込み時評」
【転載開始】
■移民拒否し・・・
労働力だけが欲しい国粋主義者の身勝手と冷血
公開日:2018/12/04
先日、群馬でペルー生まれの
日系4世に会った。
彼は外国人人材派遣会社を営み、
ペルーやブラジル、ボリビア、インド、
パキスタン、ナイジェリアなど、
さまざまな国の出身者を、
主に県内の企業に社員として派遣
している。
彼自身が4歳までペルーで、
4歳から7歳まで日本で過ごし、
10歳で再来日し、群馬の公立
小・中・高で学んだ。
なのでスペイン語と日本語は母語と
いっていい。
高卒後にニュージーランドやアメリカ
で英語も身につけている。
つまり、この社長はたいていの
外国人社員とじかに話ができる。
彼らの考えや気持ちをくめるから、
彼らに不利な企業に派遣したく ない。
そのため、最低賃金割れや不払い
の危険がある農業や縫製業に
対しては敬遠気味だし、
技能実習生の実態を知っている
から、なるたけ実習生には触り
たがらない。
今、参院では入管法改正案が
法務委員会で論議されている。
東京オリンピックを再来年に控え、
よほど労働者が払底しているの
だろう。
法務省は麗々しく
「永住にも道を開く特定技能2号。
家族帯同も長期滞在もできる。
だが、2号のハードルはかなり
高い」などと、ご託を並べている。
日本政府の基本は
「その場しのぎの使い捨て」で一貫
して、今も変わらない。
戦前の朝鮮人徴用工問題もそう
だったろうし、先の東京オリンピック
では主に東北からの出稼ぎ労働者に
頼った。
その後も季節工などの非正規使い
捨てで急場をしのぎ、近年は日本人
労働者だけでは足りなくなって、
外国人を「技能実習」などの甘言で
だまし、劣悪な環境の下、苦役労働に
従わせている。
本来、外国人に助けられ利益を
得るのなら、彼らに適正な見返り
を渡さなければならない。
多くの国が相応の待遇をしている。
日本は外国人材から見た魅力度
ランキングで63カ国中の51位だ
という。最低に近い。
見返りとは生活できる賃金であり、
安定した地位や身分の提供である。
当然、永住権や日本国籍も含まれる。
幸か不幸か、日本は少子高齢化で
年々人口は細っている。
そこに移民が入ってくれれば大歓迎
して不思議はないが、おそらく
「古来、単一民族」といった妄説を
信じる国粋主義者らが根強く外国人
移民を拒否している。
そのくせ彼らは、労働力だけ欲しがる
のだ。
万世一系とされる天皇家でさえ、
もう少し民主的で、頭が涼しい。
群馬県太田市の清水聖義市長は、
外国人との共生政策を一元的、
包括的に担当する外国人庁が必要
とさえ唱えている。
実現化は何かと大変だろうが、
人種の多様化は本来いいこと、
楽しいことではないのか。
【転載終了】
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この法案は、財界からの強い要望 でしょ
うね。
特に、献金の多い建設業界から。
日本は、農家までブラック化し、
アジア圏で評判が悪くなっている
ようですね。
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