ソフトバンク上場でも銀行が固唾を吞む・・・?
デイリー新潮 12/18(火) 配信
【転載開始】
■ソフトバンク上場でも銀行が固唾を吞む
「孫正義」の有利子負債13兆円
東京都の年間予算は
「ひとつの国家と同じ規模」と言われ、
昨年度はスウェーデンやインドネシア
の国家予算に匹敵する13兆円に達した。
そう、ソフトバンクグループ(以下、SBG)
が抱えているのは、それほど莫大な 「借金」
なのである。
子会社の上場で巨額のカネが懐に入る
にもかかわらず、銀行は固唾を呑んで
孫正義社長(61)の動向を見つめていた。
一般投資家も巻き込み、
「平成最後の大型IPO(新規株式公開)」
と盛り上がりを見せているのが、
12月19日に迫った「ソフトバンク」の
東証1部上場である。
少々紛らわしいが、同社の旧名称は
ソフトバンクモバイルで、すでに1部上場
しているSBGの子会社として携帯電話
事業を担ってきた。
その株式のほとんどはSBGが握っている。
経済部記者によれば、
「想定売り出し価格は1株=1500円。SBG
が保有するソフトバンク株のうち3分の1超
を売り出す予定で、調達額は約2兆6千億円に
上る可能性があります。IPOとしては バブル
期のNTTを抜いて過去最大になる見通しです」
上場の目的について、ITジャーナリストの
井上トシユキ氏が解説するには、
「孫さんが、携帯事業に多額の資金が必要
となると判断したからでしょう。まず 次世代
の通信規格5Gへの移行を控えて、アンテナや
基地局、システム整備などへの幅広い設備投資
が急務。また、携帯料金の引き下げも避けられ
ない状況です」
それと同時に、13兆円に上るSBGの
有利子負債を削減できれば儲けものという
ワケか。
他方、「13兆円といっても企業と家庭では
借金の意味合いが異なる」と説くのは
「シグマ・キャピタル」チーフエコノミストの
田代秀敏氏だ。
「企業の場合、稼ぎが出ている限りは
かなりの負債を抱えていようと融資を受け
ることができます。たとえばアマゾンは
上場以来、長年赤字続きでしたが、それは
旺盛な設備投資のためだった。結局、そう
した時期があったからこそ現在の“利益”が
生み出せているのです」
では、なぜ銀行はSBGの「負債」を楽観
できないのか。
■利子だけで5千億
田代氏が続ける。
「ソフトバンクの携帯電話事業はSBGに
年間7千億~9千億円もの収益をもたらし、
これが銀行に対する信用の柱でした。その
ソフトバンクを切り離したことで、これ
までのようには融資を望めなくなる可能性
が高い。また、アメリカをはじめ金利上昇
の圧力が高まっているのは明らか。13兆円
の借金があるSBGは年間5千億円近い巨額
の利子を払い続けているが、金利が1%
上がるだけで、1千億円を超えて利払いが
増加する。融資先がパンクしては元も子も
ないので、銀行は無理な回収はしませんが、
これ以上は恐くて追加融資を控えざるを得ま
せん」
経済ジャーナリストの町田徹氏も懸念を
示す。
「孫さんは“あくなき膨張主義”で事業を
拡大してきましたが、ここに来てダイエー
の末期に似た危うさを感じます。ダイエー
のビジネスモデルは、次々に不動産を購入
して負債を積み上げながら、怒濤の勢いで
出店攻勢をかけ、その利益で借金を返済
するというもの。結果、ダイエーはバブル
崩壊の余波で倒産しました。借金頼りの
商売は孫さんも同じ。むしろ、海外に投資
している分だけリスクが高いと言えます」
借金は「甲斐性」ではなく、「解消」
すべき だろう。
【転載終了】
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SBの10兆円超の有利子負債は
知ってはいましたが、銀行から調達
できず、市場調達に踏み切ったので
しょうか?
SBは、1500円公募で2.6兆円
を市場調達できましたが、SBの置かれ
ている環境が良くないので、IPOは
先送りするとみられていましたが、
財政事情から強行したのでしょうか?
通信障害、ファーウェイ問題、そして
米中摩擦の余波がSBに暗く影を落として
いますね。
やはり、自転車操業的な印象が拭え
ません。
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