2019年「アベノミクスの後遺症」 との戦いのゴングが鳴る!
MONEY VOICE
【転載開始】
米国からの逆風に沈む日本、
2019年「アベノミクスの後遺症」
との戦いのゴングが鳴る(抜粋)
2019年の日本経済は「外需」と「内需」
の両面から逆風を受ける
■日本株急落は米国市場のせいだけ
じゃない
2018年のクリスマスにトランプ大統領
から日本に届けられたプレゼントは、
トランプ政権に対する懸念による株価
急落だった。
24日にNYダウが653ドル下落したことを
受けた25日の東京株式市場は1日で
1,000円を超える下落となり、1年3ヵ月
ぶりの日経平均株価2万円割れだった。
トランプ大統領が大統領選で勝利を
おさめてから501営業日のうち103回も
史上最高値を更新してきた「トランプ相場」
に急ブレーキがかかり、クリスマス休暇
直前の4営業日だけでNYダウが1,883ドル、
率にして▲8.0%の大幅下落に見舞われた
ことが日本株下落の直接的な要因となった。
しかし、日経平均株価が2万円割れを
起こした原因を全て米国に求めるのは
見当違いである。
むしろ、日本株の株価下落の原因を、
常に米国を中心とした海外に求める
という日本的考え方が日本の株式市場
の脆弱性を増す要因になっている。
■「震源地」よりも大きく下げる日本株
米国株式市場は10月以降調整色を強め、
それまでの上昇分をすべて吐き出しだけ
でなく12月24日時点での昨年末比騰落率は
NYダウ▲11.8%、ナスダック総合指数
▲10.3%と2桁のマイナスに転じている。
これに対して12月25日時点での騰落率
は日経平均株価同▲15.9%、東証株価指数
(TOPIX)同▲22.1%と、「震源地」で
あるはずの米国市場を上回る下落となって
いる。
日本の株式市場が「震源地」である
米国市場を上回る下落に見舞われて
いるのは、日本の株式市場の方が脆弱で
あることの証明である。
■2019年、アベノミクスの副作用から
「後遺症」へ
日本の株式市場の脆弱性は
「アベノミクスの副作用」によって日々
高まって来ている。
これまでも2%の物価安定目標を達成
する目途も立たない 「異次元の金融緩和」
に対して、銀行収益の悪化や国債市場の
流動性低下、金融市場の価格発見機能の
喪失など「副作用」に関する懸念が取り
沙汰されてきた。
しかし、2019年の日本は、
「異次元の金融緩和」という劇薬による
「副作用」を心配する段階を超え、
劇薬投与を止めた後も長く「後遺症」に
見舞われることを心配しなければならない
段階に差し掛かって来ている。
<中略>
■海外投資家が投げ売りする日本
ただでさえ、日本の株式市場で7割前後
の売買シェアを持つ海外投資家 は、
2018年12月第2週までに日本株を約5.3兆円
売り越している。
日本株を大量に売り越している海外投資家
が、「外需」と「内需」の両面でリスクに
直面することが確実な情勢の日本株の積極的
な買い手に転じることに期待できるだろうか。
2018年に海外投資家の5.3兆円に及ぶ売り
を吸収して来たのは、 「異次元の金融緩和」
のもとで年間 6兆円を目途にETF(上場投資
信託) を購入してきた日銀である。
その日銀がトランプ政権からの圧力によって
金融政策の変更あるいは修正を迫られた場合、
誰が海外投資家の売りを吸収するのだろうか。
残念ながら現時点ではその担い手の顔は
浮かんでこない。
■「アベノミクスの後遺症」との戦いの
ゴングが鳴る
「外圧」によって日銀の動きが封じられる
可能性が高い中で、消費増税という自爆テロ
による逆風を、安倍政権は100兆円を突破した
積極予算で跳ね返すことができるのだろうか。
2019年は「アベノミクスの後遺症」との
戦いのゴングが鳴る年となりそうだ。
【転載終了】
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数日前に、2019年以降は、
「アベノミクスの後遺症に苦しむ 年になる。」
と、書きましたが、ファンドマネージャー
でもある本記事の著者も同様の見方をして
いますね。
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