トランプが狙うは日本の円安政策・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■米朝対談不調で成果渇望
トランプが狙うは日本の円安政策
公開日:2019/03/05
待っているのは円高地獄か――。
2度目の米朝会談で、
「北朝鮮の非核化」の合意に至らず、
手ぶらで帰国したトランプ米大統領。
再選をかけた来年の大統領選をにらみ、
喉から手が出るほど欲しい のは
「目に見える成果」だ。
そこで、ターゲットになるのが、
日本の円安政策だ。
今月にもキックオフされる日米通商
交渉で、米国が「為替条項」をゴリ
押ししてくるのは間違いない。
◇ ◇ ◇
これまで安倍政権は新たな日米の
交渉を「TAG(物品貿易協定)」と
言い張り、投資やサービスなど包括的
な交渉となる「FTA(自由貿易協定)」
と違い、「対象は物品に限る」と説明
してきた。
ところが、安倍首相は4日の参院
予算委で、
「物品貿易とあわせて、早期に結論が
出るものは交渉を行う。対象は (交渉
窓口の)茂木大臣とライトハイザー
通商代表が合意したものだ」と答弁。
物品以外の交渉をアッサリと認め、
自ら否定してきたFTAであることを
“白状”したのだ。
「日米の力関係からして、対象に関する
“両者の合意”などは何の歯止めにもなりま
せん。米国が、日本の円安誘導政策にクギ
を刺すため、為替条項を俎上に載せ、短期
決着を迫ってくるのは間違いありません。
この6年に及ぶ円安・ドル高のせいで、日本
から自動車などが 安く輸入され、米国の農産
物は高値での輸出を余儀なくされている。
2国間交渉 で、トランプ大統領が大幅な円高・
ドル安 を実現すれば、最もわかりやすい『目に
見える成果』になります」
(経済ジャーナリスト・井上学氏)
■円安誘導はアンフェア
ライトハイザーは先月27日(現地時間)、
議会下院の公聴会で
「日本を含むアジア各国には為替の問題がある」
と牽制。
すると、米朝会談が行われたベトナムから帰国
したトランプも2日(同)、 メリーランド州の
演説で
「私は強いドルを望むが、わが国にとって素晴ら
しい強いドルを望むのであって、非常に強いため
に他国との取引ができなくなるような強いドルは
望んでいない」 と言い放った。
やや遠回しだが、事実上の「円高・ドル安誘導宣言」
と受け取れる。
「米国からすれば、異次元金融緩和は輸出産業
を優遇する円安誘導政策だと捉えています。
民主党(日本)政権時代 は1ドル=80円台だった
のに、安倍政権 発足後、急激な円安が進みました。
米国 は、100円を大幅に超える安倍政権下の
為替水準は、カサ上げされたアンフェアなものだ
と問題にしています。だから、 為替条項は、米国
のムチャな要求ではなく、むしろ“不公平の是正”だ
というスタンスで 向かってくるはずです。客観的
に見て、米国の言い分は一理あり、安倍政権が
太刀打ちできるとは到底思えません。 為替条項
を機に円高が進むと、円安のぬるま湯に慣れきった
企業は苦戦必至 です」(井上学氏)
4日の円相場は、米中協議の進展を好感し、
一時112円台をつけるなど2カ月半ぶりの
円安水準だったが、 浮かれているのは、今の
うちだ。
強欲なトランプ政権との交渉テーブルに着いた
途端、円相場は逆流し、輸出企業には円高地獄
が到来。
一枚看板の異次元緩和を失えば、いよいよ
アベノミクスも終焉を迎える。
【転載終了】
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確かに、いきなり円高に振れていったら
円安で緩んでいる輸出大手はひとたまりも
ないかも。
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