令和相場で銀行株が見捨てられる日・・・
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【転載開始】
■地銀の7割が業績悪化・・・
令和相場で銀行株が見捨てられる日
公開日:2019/05/24
東証などに上場している地方銀行
78社の2019年3月期決算は、
全体の7割、54社が減益か赤字
だった。
経済統計では、戦後最長の景気
拡大局面、好景気継続といわれるが、
庶民の生活感覚と同様に地銀の経営
感覚も、戦後最長の好景気という
実感はないだろう。
スルガ銀行に見られたように地銀
の融資先は、メガバンクの地方進出
で細り、加えて日銀のゼロ金利政策
により、債券運用ポートフォリオの
中核、長期国債の利回り低下で金利
収入は激減した。
高利回りの外債などは為替リスクや
カントリーリスクがあり、メガバンク
や大手生保のようには運用できない。
地銀の経営環境は厳しい。
80年代のバブル景気では、地価
の値上がりと同期して、銀行、その
傘下の住専などの不動産向け融資が
異常に伸びた。
日銀はバブル根絶のため、政策金利
を引き上げ、不動産融資に対する
総量規制で対処。
地価は88年をピークに下落し、
銀行は多額の不良債権を抱えて業績
が悪化した。
■健全経営とはほど遠く
現在は、好景気といえども、足元、
米中貿易戦争の激化により景気後退
の入り口が見える。
その中、この4月から地方に強い
ゆうちょ銀行の1人当たり預入限度額
が1300万円から2600万円 に
引き上げられた。
地銀には追い打ちになろう。
相次いだ高齢者による人身事故 で、
運転免許を手放す高齢者が増えているが、
地方では自動車は 生活必需品。
80歳を越えても通院や買い物など
運転せざるを得ない現実がある。
東京一極集中は、20年東京オリンピック
で一段と加速する。
対して、地銀の経営環境は、オリンピック
景気とは無縁で、地方の交通不便、
人口減・高齢化、それらの結果としての
商圏縮小・ 担保価値下落により悪化する。
「銀行」といえば、健全経営の代名詞と
目され、その株価は安定、減配リスクの
ない資産株として人気を集めたが、
「令和」はどうなろうか。
日経平均株価の年初来安値は1月4日、
大発会の1万9241円 で、
足元の2万円台とは開きがあるが、
日本経済の屋台骨を支えるメガバンクや
大手証券の株価でさえ、先週、年初来安値
を更新していた。
「所得格差」の拡大と「都市格差」の拡大
が同義となれば、「令和」の株式投資の
戦略も明らかだろう。
【転載終了】
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政権と日銀が地銀を潰しかねませんね。
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