年金「93歳」まで生きなければ損に・・・

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 【転載開始】


 ■年金「93歳」まで生きなければ損に・・・ 

 70歳以上も加入義務化で試算  


 今年4月、国は70歳以降も会社員と 

して働き続ける人に厚生年金への加入 

を義務付け、保険料負担をさせる方向 

で検討に入った。 

実際に制度が変更された場合どうなる 

のか。 

ファイナンシャルプランナーの 菱田雅生

さんに聞いた。 


  *  *  * 


 70歳以上の会社員も厚生年金保険料 

を負担することになれば、 

トータルの保険料負担が重くなる分だけ 

損ではないのか。 


 「国民年金分である老齢基礎年金は、 

40年以上加入しても上乗せはありません 

が、厚生年金分である老齢厚生年金は 

加入期間が延びれば、その分だけ増額 

されます。65歳まで加入した分は65歳 

からの年金額に反映され、70歳まで 

加入した分は70歳からの年金額に反映 

されるのです」

 (ファイナンシャルプランナー 

=CFP・菱田雅生さん、以下同)  


 現行制度では、70歳以降は厚生年金 

保険料の負担がなくなるので、 

70歳以降の勤務期間は年金額には反映 

されない。 

それを今後は、70歳以降も厚生年金 

保険料を負担させる代わりに、 

年金額にも反映できるように見直す 

方針のようだ。  


 「何歳まで加入を義務付けるかはまだ 

決まっていませんが、仮に75歳まで加入 

できるとすると、75歳からの年金額に 

反映されるようなかたちになるでしょう」  


 厚生年金保険料を支払った分だけ年金 

額が増額されるというのはありがたい話 

だが、実際どの程度増額されるのだろうか。 


 菱田さんに試算してもらった。


 まずは現行制度での「損益」から見て 

みよう。 

65歳以降も会社員として働き続けた場合、 

月額8.8万円以上の給与をもらっている 

場合は厚生年金保険料を支払わなければ 

ならない。

厚生年金保険料率は、 

17年9月から18.3%で固定されている。 

これを労使折半(自己負担は半額)で 

支払うわけだ。  


 チャートは、給料が月15万円の場合と、 

月20万円の場合で試算した結果だ。 

月15万円の給与で5年間働くと、 

トータルの厚生年金保険料(自己負担分) 

は約82万円。 

70歳からの年金額に反映される増額分は 

年4.6万円程度のようだ。 

月20万円の給与の場合は、5年間の保険料 

が約110万円で、増額分は年6万円強の 

ようだ。  


 月額1万円を超える厚生年金保険料を 

負担しても、増える年金額は 

月額4千~5千円といったところ。 

支払った保険料分の元を取ろうと思うと、 

18年近く年金を受給しなければならない 

計算になる。 

70歳から18年近くということは、 

88歳近くまで生きないと、65歳以降に 

追加負担した厚生年金保険料の元は 

取れないわけだ。  


 では、70歳以降も厚生年金保険料を 

負担する制度が始まったらどうなるのか。  


 現在の厚生年金保険料率や年金額の 

計算方法が変わらなかった場合、 

70歳から5年間保険料を負担した人が 

75歳から受け取る年金の増額分も、 

同様に18年近く受け取らないと元が 

取れない計算になる。 


 ということは、損益分岐点は93歳近く 

である。 

2017年の簡易生命表(厚生労働省)に 

よると、75歳の平均余命は男性で12.18、 

女性で15.79。 

いずれも93歳にはとどかない。 

もちろん、75歳まで元気に働けた人なら、 

93歳までも生きられるのかもしれないが…。 


 ただ、菱田さんはこう指摘する。  


 「公的年金は、世代間扶養の仕組みの 

社会保険ですし、障害に対する保障や 

死亡(遺族)に対する保障もありますの 

で、一概に保険料負担と受取年金額のみ 

で損得を考えるのはよくないでしょう」 


 確かに、健康保険料や介護保険料、 

雇用保険料などは、病気になったり 

要介護状態になったり失業したり 

しなければ、保険給付の恩恵は受け 

られない。 

掛け捨てタイプの保険と同じである。

 一方、公的年金は、障害、死亡、

老齢を保障しており、特に老齢年金は

一生涯の 保障となっている。 

保険だと考えれば民間の生命保険より 

は有利なのかもしれない。  


 とはいえ、70歳以上になっても保険料 

を納め続けた結果増える年金の額が、 

同世代ですでに年金を受け取っている人 

もいる65歳以上が負担する厚生年金保険 

料よりも少ないというのでは、心情的に 

は制度変更に納得がいかないという人も 

多いのではないだろうか。  


 「負担だけに目を向けるのではなく、 

70歳過ぎまで働ける人は年金開始の繰り 

下げによる増額を上手に利用しましょう。 

また、会社員ではなく自営業(個人事業主) 

になれば、年金の増額はありませんが、 

保険料負担もありません」  


 老後は、年金の受け取り方だけでなく、 

働き方もいろいろと検討したほうがよさ 

そうだ。(マネーライター・西田正人) 

 ※AERA 2019年6月3日号より抜粋 


 【転載終了】

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 こうやって見ると、93歳まで 

生きる自身のある方は、70歳 

まで働きましょう。


 という感じのようですね。 


 ハッキリ言うと、定年を迎えて 

まだ体が動く60代の健康体で 

あれば旅行なども車で自由に動け 

るということでしょうかね。 


 ただ、自分自信の現状を言えば、 

やっときつい現役生活が終わったら、 

90代の両親の介護が待ち受けて 

いたという感じです。 

まあ、介護は50代半ばからですが、 

90代の高齢となったいま、生活の 

ほとんどの面倒を見なければなら 

ないので大変です。 


 従って、旅行などはほとんどでき 

ないのが現状ですね。 


 ベテランのケアマネージャーは、 

年一回ぐらいの旅行を進めてきます。 

理由は、介護は精神的にも、体力的 

にも負担がかかりますので、 

介護される側より、介護する側が 

参ってしまうからです。 


 要するに、気分転換をしてくだ 

さいということですね。 


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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