1千万円の「ローコスト住宅」普及か・・・

 Business Journal 


 【転載開始】 


 1千万円の「ローコスト住宅」普及か・・・

 一代で壊す前提、実家整理&空き家問題の 

解決にも  2019.11.23 


 ■対症療法の空き家対策  


 空き家の最新調査が5年ぶりに発表 

され、2018年時点の空き家数は849 

万戸と、過去最高を記録した。 

ただ一方で、空き家対策としては、 

空家対策特別措置法(2015年2月施行) 

により、問題のある空き家の強制的 

取り壊しができるようになり、その効果 

も出ている。 

また、使える空き家については、その 

ごく一部にすぎないが、自治体が設置 

する空き家バンクや、最近では民間の 

仲介サイトを通じて、低価格で取り 

引きされるようになっている。 

しかし、これらは空き家対策としては 

対症療法にすぎない。 


 今後、空き家を増えにくくする抜本的 

な対策としては、建築時点で長持ちする 

住宅を建て、それを次の世代が中古住宅 

として使い続ける、欧米型の市場に変え 

ていく必要性がかねて主張されてきた。 


 欧米先進国では、住宅寿命(滅失住宅 

の平均築後経過年数=取り壊された住宅 

がその時点で築後何年経過していたかを 

示すもの)が60~80年と、日本の32年 

(2013年)の2~3倍となっている。 

また欧米では、新築と中古を合わせた 

全住宅取り引きのうち、中古の比率が 

70~90%と日本の14.7%(2013年) 

とはるかに高く、人々が普通買うのは 

中古住宅となっている。 

こうした住宅市場の下では空き家は増え 

にくく、日本よりも空き家率の水準は 

低くなっている。 


 ■普及道半ばの長期優良住宅  


 これまで寿命が短かった日本の住宅の

長寿命化を目指して制定されたのが、 

「長期優良住宅普及促進法」 

(2009年6月施行)である。 

これにより、長期間にわたり良好な状態

で使用できる住宅の建築や維持保全に

関する計画を認定する仕組みが設けられた。


  認定を受けるには、 

(1)劣化対策、 

(2)耐震性、 

(3)維持管理・更新の容易さ、 

(4)可変性、 

(5)バリアフリー性、 

(6)省エネルギー性、

(7)居住環境、 

(8)住戸面積、 

(9)維持保全計画、 

の9つの基準をクリアすることが必要 

となる。 

認定を受けた住宅は、住宅ローン減税 

や固定資産税の軽減などのさまざまな 

優遇措置が受けられる。  


 具体的には、 

(1)については数世代にわたり住宅 

の構造躯体が使用できること、 

(5)については耐用年数が短い内装・ 

設備の維持管理を容易に行えること、 

(4)についてはライフスタイルの変化 

に応じ、間取りの変更が容易に行える 

ことなどの条件が設けられている。 

長持ちする構造躯体を前提に、内装や

 設備、間取りを必要に応じ変えていく 

ことで、数世代にわたって住み続けら 

れるようにするのが狙いである。


 <中略> 


  一方で、ローコスト住宅に対する 

需要は依然根強い。 

最近注目されているものの一つと して、

株式会社クリエイト礼文 (山形市)が

供給する「ユニテハウス」 がある。 

四角い箱型の家(ツーバイフォー工法、

 2階建て4LDKが標準)であるが、 

デザイン性が高く、本体価格が1,100万円 

と安いことが消費者に受け入れられている。 

供給する側にとっては、同じ形であるため

資材費を安く抑えることができ、 また、

み立ても容易で通常2週間 程度の作業が

2日程度で済むため、 人件費も抑制できる。 

全国にフランチャイズ展開しており、 

年間900棟あまりの現在の実績を、 

将来的に5,000棟までに増やす計画 である。 


 ローコスト住宅は一般に、何世代 かに

わたって使うことを目指すというよりは、

一代限りでも良いとする 考えで取得する

場合が多いと思われる。 

長持ちする住宅を建て、それを次の世代が

中古住宅として使い続けることで、空き家

発生を抑制するという考え 方とは相いれ

ないものであるが、 この路線を突き詰めて

いくともう一つ の空き家を増えにくくする

方向性が 浮かび上がる。


 ■解体やリサイクルのしやすさを予め 

 考えるという発想 


 それは、建築する時点で、予め将来 

の解体のしやすさを考慮しておくと 

いうものである。 

一代限りの使用と割り切り、必要な機能は

確保しつつも、簡素な造りに しておくこと

がこれに当たる。 

こうした考え方に基づいた住宅は、 

実際に供給されたことがある。 

かつての江戸の住宅で、江戸ではしば しば

大火に見舞われたため、火災によって消失

する可能性を考慮し、 建築時にお金はかけず、

また、時に 延焼防止のために取り壊される

可能性 を考え、壊しやすい構造になっていた。


  欧米型モデルの普及に一定の限界 がある

とすれば、一代限りで壊す 前提の住宅供給

モデルがあっても いいのではないか。 

さらに現代においては、使用が 終わった後の

資材のリサイクルの しやすさも予め考えて

おけばなおよい。 

将来の解体やリサイクルのしやすさを考慮した

ローコスト住宅が市場に登場すれば、受け入れ

られる余地はあると思われる。 


  現在、住宅を持ったことの末路と して、

子どもも引き継がず売るに売れない住宅を抱え、

そればかりか危険な状態になった場合の責任を 

問われる時代となり、本当に所有したことが

良かったのかと自問せざるを得ないような状況

も生じ ている。 

持つとしても一代限りの使用で、最後は解体や

リサイクルがしやすくなっている住宅は、

こうした 問題への答えの一つになるもので ある。 

今後の住宅供給業者の取り組みを期待したい。 


 【転載終了】 

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 この一代限りのローコスト住宅は 

いいですね。 


 ご近所でも、築40年超の空き家 

が5軒ありましたが、その内の2軒は 

購入者が現れ、リフォームして住ん 

でいます。 


  どのお宅もお子さん方が他の地域 

に家を建て空き家になったいました。 


 我が家も息子たちが他地域に家を 

建てたので、空き家となります。 

現在、我々が元気の内に自宅の不要 

なものを整理(断捨離)しています。 


 主に食器類や調理器具ですが、昔 

は結婚式とかの祝い事は自宅で行って 

いたので、食器類などは数十個単位 

であります。 


 両親が施設に入ったら全て整理を 

して解体できるように準備しておこ 

うと考えているところです。 


 後は、妻の実家に住みながらそちら 

も整理して、最終的には必要最小限の 

荷物でアパート住まいとするつもりです。  


 私達が元気なうちに、2軒の空き家 

予備軍を整理しておけば、私達亡き後 

の整理に子供たちが苦労することは 

ないでしょう。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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