菅官房長官は窮地、安倍首相も共倒れ ?
日刊ゲンダイ
【転載開始】
■菅官房長官は窮地、
安倍首相も共倒れ 飛び交う政界怪情報
2020/01/17
昨年7月の参院選でウグイス嬢買収
などの公選法違反容疑が濃厚となり、
捜査のメスが入った自民党の河井克行
前法相(衆院広島3区)と妻の案里
参院議員(広島選挙区)の釈明には地元
もドッチラケだ。
広島地検から事務所など関係先の家宅
捜索を受けて15日夜、急きょぶら
下がり取材に応じた。
疑惑浮上以降、臨時国会を休み通した
2人は2カ月ぶりに別々に姿を見せ、
「捜査」を理由に夫婦仲良く説明から
逃げた。
これには地元有権者からも
「しらじらしい」
「ケジメとして夫婦そろって辞めた
ほうがいい」
などと厳しい声が上がっている。
辞任、雲隠れ、家宅捜索に発展した
前法相夫妻の買収容疑だが、
ガサ入れで終わりか、逮捕はあるのか。
ぶら下がりを終えた案里が、
シテヤッタリとばかりにニタリと笑み
を浮かべていたのも気になるところだ。
参院選で案里陣営はウグイス嬢に
法定上限の2倍にあたる1日3万円の
報酬を支払ったほか、案里が支部長を
務める自民党支部が陣営の一員として
選挙活動をした男性会社員に対し、
約86万円を支払った疑惑もある。
地検の捜索は夫婦の事務所や自宅のほか、
克行の実家にまで及んだ。
克行の元秘書で、案里が当選後に秘書に
就いた男性も違法報酬の支払いに関わった
疑いで自宅の捜索を受けた。
地検は昨年末、選挙運動に関わった
人たちを任意で事情聴取し、
携帯電話の提供なども受けたという。
一部のウグイス嬢は任意聴取に対し、
法定上限額の倍額を受け取ったと証言して
いる。
■ゴーン逃亡の汚名返上で高まる本気度
元検事で弁護士の落合洋司氏は言う。
「かなり大掛かりなガサ入れをしたこと
からも、広島地検は河井夫妻の刑事責任
追及を視野に入れて動いていると見ていま
す。こうした事案で自宅の捜索は珍しく
ありませんが、河井前法相の実家までガサ
入れしている。本気度がうかがえます。
世間の注目も高い事案ですし、お茶を濁す
ような結果になれば強い反発を受けるのは
覚悟しているでしょう。日産自動車前会長
のカルロス・ゴーン被告の国外逃亡を許し、
検察は散々叩かれている。何とか汚名返上
を図りたいという高検や最高検レベルの
組織的な意向が働いている側面もあるので
はないか」
運動員買収に案里が直接関与していなく
ても、選挙運動で一定の立場や役職を担った
人物や親族らが買収の罪に問われ、
有罪判決が確定するなどすれば「連座制」
が適用される。
案里の当選は無効になり、議員バッジを
失う。
夫妻が立件され、運動員買収の指示が認定
されれば一発アウトだ。
■コトの始まりは安倍の私怨
もっとも、コトは河井夫妻の醜聞にとど
まらない。
広島県議だった案里の国政進出を後押し
したのは、安倍首相や菅官房長官だ。
参院広島選挙区は当時、岸田派重鎮で
現職の溝手顕正元国家公安委員長の地盤
だったが、改選定数が増えて2人区に
なったことから官邸主導で2人目を擁立。
白羽の矢が立った案里が野党議員の次に
滑り込み、溝手は落選の憂き目に遭った。
「2007年の参院選で惨敗した安倍
総理が続投にこだわった時に、防災担当相
だった溝手さんは公然と批判し、野党時代
にも『もう過去の人』とこき下ろした。
総理はその恨みを決して忘れていません。
溝手さんには参院議長の道があったのに、
それも総理の反対で実現しなかった。そう
した中、ポスト安倍を狙う岸田政調会長を
追い落とすため、案里氏をモーレツに支援
したのが菅長官。総理と長官がそろって
選挙区入りして支持を訴えたことで、もく
ろみ通りに溝手さんははじき出されてし
まった」(自民党関係者)
政権トップとナンバー2の猛プッシュに
より晴れて夫婦ともに国会議員となった
河井夫妻。
論功行賞なのかご祝儀なのか、克行は念願
の初入閣を果たし、法の番人となって世間に
にらみを利かせるはずが、違法選挙がバレる
恥さらし。
筋立てに広がりのないマンガのような展開
である。
いずれにしても、マトモな説明もできない
前大臣の任命責任、選挙で異常な肩入れを
した政治責任、首相夫妻が疑惑のド真ん中
にいる桜を見る会疑惑、成長戦略の目玉が
聞いて驚くIR汚職も加わり、通常国会は
大荒れ必至。
もはや菅は終わり、もちろん安倍も共倒れ―。
そうした怪情報が永田町に飛び交っている。
■予算委立ち往生で破れかぶれ解散
通常国会の召集は週明けの20日。
次から次へと噴出する政権のスキャンダル
に野党は手ぐすね引いている。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は
こう言う。
「野党は追及材料をかなり集めているよう
です。今年度の補正予算、来年度の予算を
通すために安倍首相は予算委員会に出席せ
ざるを得ない。相当厳しい局面に立たされ
ることになるでしょう。果たして予算委で
持つかどうか」
立憲民主党などの野党の国対委員長は
河井夫妻に対し、衆参両院の政治倫理審査会
で説明するよう求める方針で一致。
16日に開かれた衆院議院運営委員会の
理事懇談会で、野党は克行と菅原一秀前経産相
(衆院東京9区)が国会で事実関係を説明
する必要があると要求。
与党から提案された22、23日の各党代表
質問の実施に反発し、両者は折り合わず、
継続協議となった。
克行の影に隠れているが、 菅原の悪事も忘れて
はいけない。
昨年9月の第4次安倍再改造内閣発足から
1カ月、臨時国会開会から1週間。
克行と同じく初入閣した菅原に公選法違反
疑惑が浮上。
選挙区内の有権者にカニやメロンをはじめ、
香典まで配っていた疑惑が報じられ、
辞任に追い込まれた。
その1週間後に辞任した克行同様に疑惑に
ついて語らず、臨時国会を休み続けて議員
の立場にとどまっている。
克行と菅原はそれぞれ「菅グループ」を
取り仕切り、菅が閣僚にねじ込んだ側近だ。
菅案件で言えば、「懐刀」と称される
和泉洋人首相補佐官の公金不倫疑惑が報じ
られ、大臣を務めて以来、牙城の総務省
でも醜聞が表沙汰になった。
かんぽ生命の不正販売をめぐり、
事務次官が「郵政のドン」と呼ばれたOB
の日本郵政副社長に行政処分情報を漏洩し
ていたことが発覚し、ともに辞職する羽目
になった。
謀ったかのように、菅周辺に異変が相次い
でいる。
「週刊現代」(1月11・18日号)は
「最高実力者・菅官房長官はこうして殺さ
れた」と題し、「令和おじさん」の愛称で
時の人となり、ポスト安倍に急浮上した菅
に対し、安倍が嫉妬の炎を燃やした顛末を
こう書いている。
〈6月、突然、無派閥議員の勉強会
「令和の会」が菅をトップとして立ち
上げられたことが報じられる。「菅派
結成か」と永田町は騒然となった。
「総理を刺激したみたいだね。『何なん
だろうね、あれ』とかなり怒った表情で
言っていましたから」(自民党の重鎮議員)〉
内閣改造に合わせた党役員人事で、
安倍が練っていた岸田政調会長の幹事長
就任を菅が阻止したことからさらに不信感
が強まったという。
〈「安倍さんは自分より人気がある人は
大嫌いなんだよ。今まではギブアンドテイク
で菅さんを利用してきたけれど、幹事長人事
の件で、警戒心が最大になった(安倍側近)〉
巷間、相次ぐ手下の不祥事、桜の迷走で菅
の政治生命はオシマイとみられているが、
首相も当然、血祭りだろう。
「菅長官は定例会見で桜疑惑の火消しに
回るでもなく、ただただ対応しているのは、
安倍夫妻の問題だからと突き放しているか
らではないか。長官が肩入れしているIR
の問題炎上を少しでも食い止めたいからで
はないのか。そんなうがった見方が広がって
います。一方で、予算委の立ち往生を見越し
た麻生副総理や二階幹事長はリセット解散
をあおっている。要するに、みな自分の延命
しか頭にない。ここにきて、補正予算成立後
の破れかぶれ解散説が流れ始めています」
(与党関係者)
解散に打って出れば、衆院でも自公与党は
3分の2勢力を失い、改憲で求心力を保って
きた安倍の命運はついえるだろう。
マトモな有権者にしてみれば、望むところだ。
【転載終了】
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とにかく、この酷い政権は一刻も
早く終わらせないと、日本自体が
崩壊しそうですね。
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