「検察庁法改正案」断念の裏に・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■「検察庁法改正案」断念の裏に
官邸vs検察バトルと権力争い
公開日:2020/05/19
怒涛の「ツイッターデモ」が政治を
動かした――。
三権分立と民主主義の破壊につながる
「検察庁法改正案」。
政府与党は今週中の採決で強行突破を
図ろうとしていたが、急転直下、
18日安倍首相自ら「断念」を表明し た。
その裏には、想像を絶する世論の離反
に加え、検察との攻防や党内権力闘争
の激化が見え隠れする。
いよいよ「安倍1強」は終焉だ。
◇ ◇ ◇
「国民の皆さまの理解なくして前に
進めていくことはできない」
安倍首相は18日夕方、報道機関の
取材にこう答えて、検察庁法改正案の
今国会成立を見送った理由を説明した。
短いコメントに「国民の皆さまの理解」
という言葉が3回もあったのは、
それだけ厳しい世論のうねりを痛感して
いるからだろう。
「断念」の判断に影響を与えた筆頭は、
週末の世論調査だ。
内閣支持率は、朝日新聞で前月比8ポイ
ントの大幅下落(41%→33%)。
NHKでも一昨年6月以来「支持」と
「不支持」が逆転した。
与党議員の事務所には「反対」を伝える
有権者からのメールや電話が殺到し、
強行採決すれば造反が続出しかねなかった。
他人事のような山口公明党代表のツイート
が炎上したことも痛手だった。
■1億5000万円を巡る”手打ち”があった
のか
もっとも、別の理由も囁かれている。
改正案を巡っては「安倍官邸 vs 検察」
のバトルがあった。
河井克行衆院議員と案里参院議員夫妻
の公選法違反(買収)容疑での立件に
向け検察の捜査が大詰めを迎えている
が、夫妻が地元議員らに配ったカネの
原資は自民党本部からの1億5000万円
だった可能性がある。
安倍首相にすれば、夫妻の逮捕は避け
られないとしても、党本部のガサ入れ
や自分を含めた執行部に捜査が及ぶの
だけは避けたいに違いない。
「検察OBが法案反対の意見書を出す
などバトルは過熱化していた。『断念』
したことで、とりあえず、安倍政権が
検察人事に介入することはなくなった。
黒川東京高検検事長が今夏に検事総長
に就任することは困難になった。黒川
氏自身が就任を諦めたのか。官邸と検察
との手打ちがあったのか」(自民党議員)
さらに、党内権力闘争で安倍首相が
追い詰められた結果だという見方も。
政府与党が審議中の法案を引っ込める
のは異例中の異例。
コロナ対策の「現金10万円給付」の
閣議決定やり直しに続く大失態だ。
「10万円の時と同様、二階幹事長と
菅官房長官、そこに公明党も加わって、
安倍首相のはしごを外した。ポスト安倍
を睨んだ動き」(別の自民党議員)
という声も聞こえる。
政治評論家の野上忠興氏が言う。
「10万円給付に続く、異例の方針
転換です。通常、1つでも内閣がガタ
ガタになるような失態を2つ重ねた。
いずれも内閣総辞職に値する失政。
安倍政権が限界にきていることが端的
に表れたのだと思います。幹事長と
官房長官が首相に距離を置き、政権
基盤の弱体化が加速している。『安倍
1強』は崩壊しました。安倍首相は
コロナ対策に一定のメドをつけたとこ
ろで、身を引くべきです」
モリカケや桜疑惑から逃げた安倍政権
も、今度は終わりが見えた。
【転載終了】
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今回は、反安倍以外の人たちも、
大きな違和感を持ったのでしょう。
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